九州国立博物館の吹き抜けのホールには、博多祇園山笠が飾られています。
開館記念の際にお越しになられた美智子妃殿下が、飾られていた天神1丁目の飾り山を御覧になって、お気に召したそうです。 それで毎年、飾るようになったのだとか。 今、飾られているのは昨年7月の博多祇園山笠で使われた中村信喬氏による天神一丁目の飾り山です。
表は、藤太百足退治勇(どうたむかでたいじのいさおし)。
漢字で書かれたタイトルを読むだけでも難しいのが飾り山ですから、説明文の他に説明図も添えられています。 天神1丁目の「藤太百足退治勇」の場合もそうです。
説明文を読んでも、説明図を見ても分からないものは分かりません。 博多祇園山笠の期間中は飾山の前には椅子が置かれています。 じっと見上げて学ぶ事ができるように作ってあるのが飾り山。
天という漢字は、「二人」と書くのではなく、「工人」と書くのが天神スタイルだと知ったのが、2014年の博多祇園山笠でした。 九州国立博物館のホールに飾られた飾り山を観て、そこまで気づく人は多くはないと思います。
セレンディップは何処にある?
ー 工人の技、集う山。