絵になる美術館

久留米の石橋美術館は、菊竹清則氏のデザイン。

何度見ても惚れ惚れするほど絵になる美術館です。 建物と自然との調和が最初からデザイナーの頭の中にあったんですね。

ハーフミラーに空と緑が映って、お庭と一体感があります。

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まだ見ぬ未来を心に描くことのできる、絵心のある人だったのでしょう。

石橋美術館には別館があります。

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石橋美術館の展示は本館と別館だけではありません。 二つの建物がある石橋文化センターの庭園が回廊の役目を果たしています。

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本館の展示を見てから少し庭を歩く。 自然光の中で輝く緑を楽しんでから、別館の軽い展示を見る。

本館2階の窓から庭を見下ろすと、作った人の気持ちがわかります。

「画家の素顔」展は、作品や自画像に比べるとパレットがなかなか強烈でした。 みどりに囲まれた美術館だからこそ、非日常的な色の組み合わせを沢山見せられても、精神的なバランスを崩さずに済むのでしょう。

同じ敷地内に坂本繁二郎のアトリエがあります。 八女から持って来たそうですが、桜の木など周りに植えて違和感のないように設えてあります。

大英博物館の地下で、エジプトから持って来たミイラを沢山見た時に受けたショックとは、無縁の世界が其処にあります。

コレクションに無理は禁物。

ギラギラしていないところが日本文化の良さだと思います。

「天平の面影」は重要文化財。 なので、ブリジストン美術館リニューアルオープンの暁には、東京に移管されるそうです。 残念ですが、それだけの価値のある大作だと思います。 今回の「画家の素顔」展では、6月7日から展示されるそうです。

皆様も、どうぞ良い週末をお過ごしください。

via PressSync