先週の土曜日は九州国立博物館の特別展を観てきました。
至上の印象派展
ビュールレ・コレクション
初日の午前中を狙いました。
お目当ては、あの美少女。
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今回は2箇所の撮影スポットがあって、可愛いイレーヌとモネの睡蓮の写真が撮れました。 その他は写真撮影不可ですから、今回も九州国立博物館のぶろぐるぽに応募して画像を提供していただきました。
今回の特別展の看板はルノワールの可愛いイレーヌです。 正面から撮るは諦めましたが、迷うことなくiPhoneのカメラで右横から写真を撮りました。
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ぶろぐるぽに応募して九州国立博物館から提供していただいた画像は真正面から撮ったイレーヌちゃんです。
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名画らしい落ち着いた雰囲気ですが、近くで撮った私の写真の方が明るく撮れています。
斜めからではありますが、ルノアールのカンバスから飛び出すような白い肌が撮れたので大満足です。
モネの睡蓮はこれまでに別の作品を何度か観た事がありますが、今回の緑の反映は初めてでした。
私がiPhoneのカメラで撮った写真です。
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そして、こちらが九州国立博物館から提供していただいた画像です。
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やっぱり照明の近くで撮った私の写真の方が明るいです。
実のところ、館内はかなり暗いのです。
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今回はあまり深く考えずに64点をサラリと鑑賞しましたが、実はこの2つの作品だけで「うるっ!」と来てしまいました。
石橋美術館を思い出してしまったからです。
天平の面影はお気に入りの作品でしたが、ブリジストン財団の管理になったので、今では東京の女性です。 かなり凹みましたが、すっぽり抜けた心の穴に飛び込んだのがイレーヌちゃんでした。
石橋美術館も九州国立博物館も実は同じ建築家の作品で、どちらも大きなガラス窓から見える緑が一枚の絵のようです。
建築物にも作品としての共通点があるのです。
石橋美術館の2階の展示スペースの一角には、大きなガラス窓越しに庭の風景を楽しめるように、大きな長椅子が置いてあります。
そして、池の向こうには小さなベンチがあって、まるで私が座っている大きな長椅子と響き合っているような感じがするのです。
雨の日の石橋美術館では、この美術館を作った人の存在を身近に感じました。
その人の心の中にはモネの睡蓮があった筈です。
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人工的な照明の中で作品を観てまわるのです。 疲れた目を癒すために、光と緑を切り取った窓が最初からデザインされています。 自然の緑と睡蓮の浮かぶ池と緑の反映がそこに在ります。
九州国立博物館の窓の形はモダンですが、太宰府の大きな自然が飛び込んできます。
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3階の特別展の会場内には窓がありません。 最初に大きな窓で切り取られた自然の光と緑を観て、心の準備をする事ができます。
震度7に耐えられる免震構造という事ですが、ハーフミラーの九博は山と山が響き合う感じです。
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何が阿吽だったのかは分かりませんが、九州国立博物館の「至上の印象派展」では、時間と空間を越えて、ビュールレと石橋正二郎という二人の男性の頭の中を垣間見たような気がしました。
共通点は光です。
それにしても、山というのは響き合うもの。
この地球を作った誰かさんの気持ちだと思います。
合掌。