オークラコレクションの野鳥たち

朝からカラスが煩い霜月の第一日曜日です。

先月13日に九博で鑑賞したオークラコレクションを振り返って書いています。 今回のトピックは野鳥。

オークラコレクションの人物花鳥扇面画帖

人物花鳥扇面画帖の一番左はヒヨドリだったように記憶しています。

他にも気になる野鳥が何羽かいました。

今回も九州国立博物館のぶろぐるぽに応募して画像を提供して戴きました。

江戸時代17世紀に作製された狩野安信筆の柳に野鳥図屏風は、左から春夏秋冬になっています。

柳に野鳥図屏風

田舎暮らしで目にする野鳥のせいか、特に気になったのは夏のカワセミと冬の白鷺でした。

カワセミは警戒心の強い野鳥なので、間近で見られるのは一瞬だけです。 あっという間にメタリックブルーの背中を見せながら、ブーンと羽音が聞こえるような猛スピードで飛び去ってしまいます。 江戸時代17世紀の作です。 iPhoneの無い時代に、良くカワセミを描いたものだと感心しました。

他方、天敵が少ないせいか、白鷺は一年を通してのんびり屋さんです。 福岡県南に住んでいますから、冬でもご近所で目にするアオサギや白鷺は餌などつついて元氣にしています。

ところが屏風に描かれた雪の中の白鷺は見るからに寒そうです。 江戸時代17世紀の狩野安信筆という事ですが、「京都の冬はさぞ寒いんだろうなぁ。」と可哀想に思いました。

17世紀であろうが、21世紀であろうが、寒いものは寒い!

いきなりタイムスリップするのはこんなモノに出会った時です。 見ただけで時空を越えて凍りましたが、日本列島が南北に長い事を改めて実感しました。

さて、鳥の中にもひょうきん者がいて、こんなモノが展示されていました。

青磁三足香炉

13世紀から14世紀に中国龍泉窯で作られたとされる青磁三足香炉です。

三本脚で立っているのでは無く、底の中央がベタッと床に着いています。 一本の足は完全に浮いているのがハッキリ見えるので、千鳥と呼ばれているのだとか。

コレクションとして安心して見られたのがが桃花双燕図

桃花双燕図

キンキラキンでいかにもお目出度くフィクションの世界。

扇面としては完璧な一枚で、閉じられた世界だからこそコレクションの一点として鑑賞できました。

 

今回の出品目録を見ると、オークラコレクションは11月6日から12月9日までの第3期の方が野鳥の数は多いようです。 再び太宰府まで脚を運べるかどうかは分かりませんが、横山大観の夜桜と合わせて野鳥が楽しめるコレクションだと思います。

コメントを残す