2月10日の土曜日は、太宰府まで足を延ばして九州国立博物館の特別展を観てきました。 いつも通り九博に向かう前に太宰府天満宮に参拝。
何度訪れても、太宰府天満宮は面白い場所です。
手水舎には大きな亀がいるし、右手のポンプ小屋の近くには鹿がいるし、宝物殿に向かう階段の下には鷽(うそ)と麒麟(きりん)がいます。
勿論、すべて作り物です。
一説によると、グラバーが欲しがったとされる麒麟像ですが、今回は何故か分かりませんが尻尾が気になりました。
今回気になったのは、実は麒麟だけではありませんでした。 心字池を渡る時に、園の蝶の擬宝珠が凄く気になりました。 写真を撮りたい衝動にかられましたが、雨の中です。 海外からの観光客も来ているし、歩みを止めるわけにもいきません。 そのままスッと渡り切りました。
飛梅も咲いていませんでしたし、雨の中です。 ササッと天満宮に参拝してから九州国立博物館へ。
梅の開花はまだでしたが、こんな石碑は心に沁みます。
神の塵
みな美しき
初箒
箒は横に掃きますし、五七五と習っています。
縦書き二行は新鮮です。
2018年最初の特別展は「王羲之と日本の書」です。
これまで書に興味は全くなかったのですが、九州国立博物館が特別展を開くほどのモノならば、一見の価値ありだと思いました。
今回もぶろぐるぽに応募して、特別展の画像ファイルを47枚九州国立博物館から提供して戴きました。 その中の一枚です。
縦と横では、やっぱり縦が目立ちます。
特別展の衝撃波。
究極は之でした。
虎林号
右から左に書いてあるので、林虎なんですが、
虎の尻尾が尋常じゃありません。
ぶろぐるぽに応募して戴いた画像ファイルには、もっと驚きました。
長い尻尾が伸びている右の木の縦一が見事に柱で隠れています。
小さい画像じゃ分かりませんが、これはかなりの衝撃でした。
百聞は一見に如かず。
麒麟の尻尾と虎林の尻尾。
麒麟像は太宰府天満宮の宝物殿の前に立ち続けていますが、東京国立博物館所蔵の虎林号に九博でお目文字できるのは3月11日までです。
老眼が来て久しいせいか、水の流れは見えませんでしたが、今回の特別展では擬宝珠にも出会えます。
人の流れは気の流れ。
水の流れに似てるから、こんな所にも擬宝珠(ぎぼし)を置いてあるのでしょう。
江戸時代に作られた裁断橋擬宝珠。
息子の戦死を嘆く母親の気持ちが記された擬宝珠だそうです。
前回の新・桃山展では、確か、日本の螺鈿細工に囲まれた聖母子のテンペラ画があったように記憶しています。
王羲之と日本の書もガチガチって訳じゃない。
観音様は東洋のマリア様だと言われていますが、洋の東西を越えて、母の慈愛は特別展のどこかで表現されていると感じました。
マリア様、観音様の隠れん坊。
男性が作ると、特別展はこういう形になるんだろうなと思います。
東日本大震災から今年で7年です。
尊い命を落とされた方々のご冥福をお祈りします。
合掌。