梅園の干菓子で祝う戌の春

ポカポカ陽気の土曜日です。

久しぶりに窓を開けて、先週の土曜日を振り返って書いています。

2月10日は太宰府まで足を延ばして天満宮に参拝。 九州国立博物館の特別展を観て、その帰りに表参道の梅園さんに寄りました。

店頭のガラスケースには、季節の和菓子と一緒にお雛様が飾ってありました。

太宰府天満宮表参道の梅園

2月10日は雨の土曜日でした。 太宰府天満宮の飛梅もまだ咲いていませんでしたから、可愛らしいパステルカラーのお干菓子を目にして、思わず溜息が出ました。

玄関床の福寿草は一輪咲いたそうですが、私が訪れたときは蕾だけ。

梅園さんの福寿草

以前訪れた時は、この時期に咲いてました。 改めて、この冬の寒の強さを感じました。

梅園さんは、一輪挿しも凜としています。

梅園さんの一輪挿し

寒々しく感じさせないところが、梅園さんだと思います。

喫茶去もそうです。

梅園さんの宝満のお干菓子

お茶と一緒に宝満のお干菓子を戴きました。 まるで蝋梅のように感じられて、肩から少し力が抜けました。

ご近所さんから戴いた蝋梅に、母も私も癒された冬でした。 年が明けて、1月11日に母が風呂場で倒れましたが、あの世に逝かずに済みました。 あの世の父はがっかりしたと思いますが、この世の私は母と一緒に冬越しできた事に感謝しました。

元氣になった母から、今回も梅園さんの季節の干菓子を買ってくるように頼まれました。

梅園さんのガラスケースにはお干菓子のセットが2種ありました。

梅園さんの季節の干菓子

母の為に自分で選びたかったので、今回もお干菓子のお重を出してもらいました。 いつものように箱詰めにしてもらって、梅園さんを後にしました。

帰りは太宰府駅で、西鉄の太宰府観光列車の旅人(たびと)を目にしました。

西鉄の太宰府観光列車旅人

花菖蒲の季節には、また太宰府を訪れたいと思いました。

2月10日に九州国立博物館で観た特別展は、王羲之と日本の書でした。

亡くなる前に篆刻に熱中していた父を思い出すので、篆書や隷書は見たくも無いというのが正直な気持ちでした。 そろそろ10年が経とうとする今も、父の遺した石だけでなく、墨や硯や筆にも触れたくないというのが正直な気持ちです。

特別展の書は芸術品として鑑賞したので、不思議な事に父の事は全く思い出しませんでした。 ところが、梅園さんの玄関床で目にした書には心が動きました。

梅園さんの玄関床の書

初めての書ではありませんが、今回は思うところが違います。

去年の如月は伯父の屋敷の枝垂れ梅が咲いていました。 伸び放題だった枝を私が切り詰めてしまったので、今年は咲いていません。 反省しきりで、枝垂れるのは梅ではなくて私の頭です。

一昨年の如月一日は、母と弟一緒に市立病院で伯父を看取りました。 今年は、たった一人で伯父の三回忌を済ませました。 主のいなくなった伯父宅で、お坊さんが阿弥陀経をあげてくれました。

私にとっては辛い冬だったので、伯父宅のドアの扉には墨跡のカレンダーから切り出した乾坤只一人を貼っていました。

乾坤只一人

伯父の屋敷も我が家も市内では山手の方です。 気温も低くて梅の花はまだ咲きません。 我が家の玄関床には、母がお雛様と一緒に伯父宅に咲いた山茶花の終い花と、我が家の梅の小枝を飾っています。

お茶の世界は一月早い。

梅園さんのお干菓子は一足早い春の色です。

梅園さんの季節の干菓子

梅園の
干菓子で祝う
戌の春

今回も母がとても喜びました。 私も元氣をもらったので、伯父宅のドアに貼っていた書を替えました。

日々好日

狸の毛かイタチの毛かは知りませんが、思うままに筆を操ることが出来る人は、自分の心の上に士を置ける人だと思います。

日々好日も志。

今年のイースターは4月1日。

エイプリルフールですね。

笑みがこぼれる土曜日です。

合掌。

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